「元本保証で月利10%」って本当にあるの?仕組みから調べてみました
先に結論っぽいことを言ってしまうと、「元本保証」と「月利10%」が両方ついた正規の運用は、調べたかぎりほぼ見当たりませんでした。この2つが並んでいる時点で、利益を“運用”ではなく“後から入ってくる人のお金”で作っている可能性を、いったん疑ったほうがいい——これが私の結論です。なぜそう言えるのか、数字でほどいていきます。途中の計算は地味ですが、お付き合いください。
そもそも「月利10%」ってどのくらいすごい数字なのか
月利10%って、文字で見ると「ふーん」くらいの感じなんですが、計算するとなかなかの数字です。複利でそのまま回したとすると、1年で元手がだいたい3倍以上になります。10万円が1年で30万円超え、です。
もしこれが誰でも・いつでも・確実にできる方法なら、世界中のプロの投資家が真っ先に飛びついているはずなんですよね。で、みんなが資金を入れると、うまみはあっという間に薄れていきます。市場って、おいしい話ほど人が集まって平均化していく仕組みなので(このあたり、私も現役時代に嫌というほど見ました)。「ずっと放置されていて、自分のところにだけ回ってきた」という前提が、そもそも市場の常識と合わないわけです。
「元本保証」と高い利回りが両立しにくい理由
元本保証というのは、要するに「損はさせません」という約束です。一方で、高いリターンは値動きのある資産に賭けることで生まれます。値が動く以上、当然下がる場面もあって、そのときには元本割れが起きます。
そこで素朴な疑問が出てきます。下がったとき、その保証する分のお金はどこから出てくるんだろう、と。ここが一番のポイントだと思っています。
配当の「出どころ」を追っていくと見えてくるもの
ちゃんとした運用であれば、配当は運用で得た利益から払われます。ところが破綻するタイプの仕組みだと、新しく入ってきた人の出資金を、先に入った人への配当に回していたりします。実際には運用していなくても、入金が続いているうちは配当が出るので、最初のうちは「ちゃんと振り込まれたよ」という体験談が生まれます。これが厄介で、その体験談がまた次の人を呼んでくるんですよね。
数字で追ってみる:なぜ最後は行き詰まるのか
ざっくり例で考えてみます。仮にひとりが100万円を出して、月利10%=毎月10万円の配当をもらえる約束だったとします。実際の運用益がゼロだと、この10万円は別の誰かの出資金から払うしかありません。
つまり、配当を続けるには、出ていくお金を上回る新規入金が、ずーっと入り続ける必要があります。これがけっこうしんどい条件で、
- 払う配当の総額は、参加者が増えるほど雪だるま式にふくらんでいく
- 一方で、新しく入る人を集めるペースは、どこかで必ず鈍ってくる
そして「入ってくるお金 < 払う配当」になった瞬間、資金が尽きて出金が止まります。この「いつか必ずひっくり返る」ところが、運用実態のない高配当モデルの宿命なんだと思います。早く入った一部の人は利益を得られても、後から入った大勢が元手を失う。構造的に、勝つ人より負ける人のほうが多くなってしまうんですね。
自分に問いかけたい質問リスト
怪しいかどうか迷ったとき、私はだいたいこのあたりを自分に聞くようにしています。
- その利益は「何を売り買いして」生まれているのか、具体的に説明できるか
- 運用の実績は、第三者がちゃんと確かめられる形で出ているか
- 「保証」の元になるお金はどこから出るのか、納得できる答えがあるか
- 人を紹介すると報酬が増える、という設計になっていないか
- 出金しようとすると、何かと理由をつけて引き止められないか
この記事のまとめ
- 月利10%をずっと続けるのは、市場のしくみから見て成立しにくい
- 「元本保証+高配当」は、配当の元手を新規入金に頼っている可能性を疑う
- 「入ってくるお金 < 払う配当」になった瞬間に行き詰まる、時限式のモデル
- 判断の軸は「その利益の出どころを、具体的に説明できるか」